「辞めたくない!!」と思わせてくれる神企業とは?
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一部の業界では人手不足が懸念されていますが、その中でも離職率の少ない企業が数々あります。社員が「辞めたくない」と思ってしまう企業とはどこでしょうか?今回は離職率の少ない「神企業」をご紹介しましょう。

離職率が高い業界とは?

近年はエンジニアや介護士、看護師など様々な業界で「人手不足」と言われています。中でも離職率の高い業界とはどこか疑問思い、調べてみました。厚生労働省が公表している「平成29年雇用動向調査結果の概況」を参考に、ランキング形式でご紹介します。

・1位 離職率30.0% 飲食、宿泊業界
飲食業は立ち仕事が中心で肉体的疲労の大きな仕事です。その点はホテルや旅館が当てはまる宿泊業界も同様と言えます。また、どちらも接客も重要な仕事で、高いレベルのサービスが求められます。顧客の一方的でクレームなど理不尽な立場に立たされる苦労もあるでしょう。飲食店は24時間や深夜帯まで営業するお店も増えているので、夜間はますます人手が少なくなり、勤務体制に無理が生じやすいです。ホテルも外国人観光客の増加に伴い急激に需要が増え、人手不足に陥っています。その上、どちらも仕事と給与の割が合わないこともあり、新社員の半数は3年以内に離職してしまいます。

・2位 離職率22.1% 生活関連サービス業・娯楽業界
クリーニングや理容・美容、銭湯、家事サービス、遊園地やゲームセンター、パチンコ店などが該当します。幅が広いので離職理由は様々ありますが、例えば美容師はアシスタント期間が長く、次第に興味や熱が薄れてしまう人が多いようです。また、人を楽しませることを目的にした娯楽施設の裏は厳しい環境下のようです。繁忙期の人手不足による過労や低賃金を理由に離職率が高い傾向にあります。

・3位 離職率16.5% 不動産業・物品賃貸業
不動産業・物品賃貸業は営業結果が給与に反映される努力主義の企業が多いです。業績を上げようと激務になり、長時間労働になる傾向もあります。高いノルマを設定しているケースも多く、それに耐え切れない人が多いようです。営業ノルマやインセンティブによる不安定な収入が離職につながっています。

いずれの業界も多忙な仕事でありながら賃金条件が悪いなどギャップが強く、離職に至る人が多くみられます。また、業界によっては急激な需要増加が影響して人手不足に陥っている様子です。そんな苦しい状況の中でも、驚異的な低離職率を実現している企業があるのでご紹介しましょう。

離職率1.5%!中央タクシー

タクシー業界の離職率は20~30%とされており、1年未満で辞めてしまうケースも多く慢性的な人手不足と言われています。一方、長野の中央タクシーの離職率は1.5%と驚異的な数値となっています。中央タクシーは基本的に流し営業はせず、9割は予約で埋まるほど地元から厚い信頼と支持を受けているようです。顧客だけではなく、働く運転手も魅力を感じるポイントとは何なのでしょうか?

・社風を大事にしている
中央タクシーは社内の人間関係を最も重視しています。人間関係が良好なら社風が明るくなり、それは顧客へのおもてなしはその社風の中で身に付くと考えているようです。社内の人間関係を保つ目的として、感謝の気持ちを書いた「ありがとうカード」を社員に送る工夫をとっています。感謝を告げることで助け合う社風が生まれ、人間関係による離職を防いでいます。

・誇りを持って働ける
地元からの信頼が厚く、多くの運転手が毎日顧客から感謝の言葉を受けているようです。タクシー業界では嫌な客を乗せるケースは多く、それに苦痛を感じて辞める人は少なくありません。しかし、感謝の言葉をもらえる機会が多ければやりがいを感じる仕事と言えます。

・賃金にも期待できる
地元タクシー会社の売上相場を見てみると、1台あたり月40万円も満たないとされています。一方、中央タクシーは1台あたり月100万円の売上相場のようです。他社と比較して2.5倍の売上を達成しています。9割が赤字と言われる業界で良好な業績を維持しているので、賃金条件にも期待できるでしょう。

離職率3%!ビームス

アパレル業界の離職率は45%とかなり高いのですが、ビームスはわずか3%の割合となっています。なんと、ここ6年間は3%台で推移している神企業なのです。ビームスを退職しない従業員が多い理由を見ていきましょう。

・独特な採用基準
ビームスは自社が好きなことを大前提に人材を探しています。同時に採用基準として「好きなことに追求できる人」を設定しています。社長はどんなに努力しても、自分が夢中になるものには勝てないと口癖のように行っています。何かにのめりこんだ経験があり、色々なことに興味を持てる人材を選ぶことで、責任を持って働ける人材を獲得できるのでしょう。

・働きやすい環境
ビームスの女性社員のうち、24%がママ社員のようです。以前からママ社員の働きやすい環境を重視しており、その一つとしてフレックスタイム制を導入しています。15分単位で自由に勤務時間を設定できるので、家庭を持つ女性も安心して働けます。ワークライフバランスも重視しており、残業時間は30時間未満を達成、休暇も取りやすくしています。

・人間関係を重視
ビームスはチャレンジさせる風土を重視しており、一度失敗しても3回までチャレンジさせるようにしています。また、上も下も関係なく人から学ぶことは多いので、経営陣も含めて従業員とコミュニケーションを取ることも大事にしているようです。良好な人間関係とチャレンジしやすい環境が仕事へのやりがいを生んでいるのでしょう。

離職率9%!矢場とん

外食業界は3年以内の離職率は50%以上とされていますが、みそカツチェーン店の矢場とんは9%を維持しています。低離職率の実現は家族化経営にあるようです。

・プライベートまで踏み込んだ家族化経営
矢場とんは社員も大切な家族と認識して経営しています。仕事だけではなくプライベートにも踏み込む姿勢で、アットホームな雰囲気を感じさせます。誰でも仕事に対する不安や悩みを持つものですが、なかなか相談できないという人が多いです。矢場とんは家族化経営により、誰でも悩みを打ち明けやすい環境にあると考えます。不安を一つずつ初期のうちに解決しやすい環境だから、安心して働けるのでしょう。

・三者面談の実施
月に1回、従業員の家族も含めて三者面談が行われます。その三者面談に応じて家族ごとの働き方や人生設計の相談が行われているようです。家庭内での急な変化が起きた時も、矢場とんは柔軟な対応を取ってくれると期待できます。

・バランスを考えて家族化
社長の鈴木拓将氏は社員に「会社のために働く必要はない」と伝えており、自分の利益を目的に働いても問題はない様子です。また、時間外手当は計算して確実に出し、多忙を強いられた際は2倍の手取りになるケースも多いです。家族化のしすぎを回避することで社員も居心地良く働け、給与面に不安を感じる心配はありません。

今回は圧倒的な低離職率を叩き出す3つの企業をご紹介しました。どの企業も働きやすさや人間関係、給与面が良く、やりがいを感じやすい環境と言えます。人手不足や早期離職は相次いでいるので、高離職率の業界を中心に各企業は対策が求められます。そのためには、まず社員が満足して働ける環境を構築することが重要でしょう。また、仕事を探す人も離職率だけで企業や業界の良し悪しが決まるわけではありません。ご紹介した企業のように苦しい状況でも、独自の工夫で離職を防止しています。離職率にとらわれず、社風や職員に対する対応を重視して「辞めたくない」と思える企業を選んでいきましょう。